二〇二五年、Pocket がサービスを閉じました。Omnivore も同様に。通勤電車のなかで一世代分の読書を支えてきたカテゴリは、ガラスの画面のうえで色と動きとともに読む人のための佳作 Readwise Reader を残して、ほぼ消えてしまいました。
私たちは、そちら側の読者ではありません。私たちはゆっくりとした紙の画面で読みます。セリフ体を好み、ページが滑るのではなく、めくれることを好みます。「インクのように見える」というただ一点のために、いささか不釣り合いな金額をデバイスに費やしてきました。その画面で動くソフトウェアにも、同じ礼節を期待したいのです。
Mulled は、まずその画面のために作られています。スマートフォンのアプリも、デスクトップ表示も、すべてはそこから流れ出てきたものです。